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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻1号

2009年01月発行

文献概要

症例報告

塩酸メキシレチンによる多発性固定薬疹の1例

著者: 石黒恵美子1 石川里子1 濱崎洋一郎1 籏持淳1 山﨑雙次1

所属機関: 1獨協医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.23 - P.25

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要約 68歳,男性.糖尿病に伴う末梢神経障害に対し,2001年より塩酸メキシレチン,メコバラミンを内服,頓用でロキソプロフェンナトリウム,ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液を内服していた.2006年9月29日頃よりはじめに臀部に数個の紅斑が出現,徐々にほぼ全身に数が増加してきたため,同年12月19日当科を受診した.顔面,下背部,腰部,臀部,両下肢に境界明瞭な暗赤色紅斑を多数認めた.薬剤内服中止とステロイド軟膏外用により,紅斑は色素沈着を残し消退した.色素沈着となった皮疹部で行った薬剤パッチテストは,塩酸メキシレチンのみ陽性を示した.われわれが調べ得た限り,塩酸メキシレチンによる固定薬疹の報告は稀であり,本症例が2例目であった.

参考文献

1) 橋本公二:医学のあゆみ13: 951, 2003
2) 福田英三:薬疹情報, 第12版, p165, 2006
3) 福永有希, 他:日皮アレルギー13: 33, 2005
4) 石塚良子:塩酸メキシレチン. 医学大辞典, 医学書院, p268, 2003
5) 高橋良当:東女医大誌75: 179, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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