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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻1号

2009年01月発行

文献概要

症例報告

ステロイド内服が著効した顔面に生じた硬化性粘液水腫の1例

著者: 林裕嘉1 森布衣子1 木花いづみ1 栗原誠一2

所属機関: 1平塚市民病院皮膚科 2湘南皮膚科

ページ範囲:P.37 - P.40

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要約 77歳,男性.初診の約3年前より両頰部に紅色局面が出現し,次第に拡大した.両上眼瞼,頰部に境界が比較的明瞭な自覚症状のない光沢を帯びた浸潤を触れる紅色硬化性局面がみられた.病理組織検査で真皮全層に膠原線維の増生,真皮の上層から中層の膠原線維の離開とムチンの沈着を認めた.甲状腺機能を含め内分泌異常,糖尿病,M蛋白血症はなかった.硬化性粘液水腫と診断し,トラニラスト,ニコチン酸トコフェロールの内服を開始し,症状はやや軽快したが,出血性膀胱炎が生じトラニラストを中止したところ再燃した.プレドニゾロン25mg/日の投与を開始し,皮疹は急速に改善した.本症の治療にはいまだ確立したものはないが,ステロイド内服有効例がいくつか報告されている.本疾患のステロイド治療の有用性を,ムチン沈着の機序から考察を加え検討した.

参考文献

1) Gottoron HA: Arch Dermatol199: 71, 1954
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7) Yaron M, et al: J Rheumatol12: 171, 1985

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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