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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻1号

2009年01月発行

文献概要

症例報告

液体窒素凍結療法が有効であったeccrine syringofibroadenomaの1例

著者: 片山宏賢1 川瀬正昭1 太田有史1 中川秀己1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座

ページ範囲:P.48 - P.51

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要約 50歳,男性.1年前から左第1足趾背側に疣状の皮疹を生じ,徐々に増大した.初診時,左第1足趾背側に,5×15mm前後の,角化を伴い,数珠状に連なった疣状小結節を認めた.皮膚生検では,表皮に連続して上皮細胞索が真皮方向に延長,網目状の構造を呈し,上皮細胞索内には管腔構造を認めた.臨床像と組織像からeccrine syringofibroadenomaと診断し,液体窒素による凍結療法を施行したところ,退縮傾向を示した.Eccrine syringofibroadenomaは稀な腫瘍で,外科的に切除されることが多いが,液体窒素凍結療法は有効な治療法の1つと考えられた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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