文献詳細
症例報告
文献概要
要約 46歳,男性.28歳よりCrohn病にて加療中であった.2007年春頃より発熱が続いたため,前医を受診,精査にて骨盤内の腫瘤が指摘された.この巨大腫瘤による通過障害解除のため手術を行った際に,主治医が肛門部の腫瘤に気づき,精査目的で当科を受診した.病理組織診断で真皮に印環細胞様の腫瘍細胞が増殖し,CK20陽性で,皮膚原発ではなく,消化管由来の粘液癌と診断した.これまでCrohn病に悪性腫瘍が合併することは稀とされてきたが,近年報告が増加している.
参考文献
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