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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻10号

2009年09月発行

文献概要

症例報告

Crohn病を合併し不全型Behçet病が疑われた結節性紅斑の女児の1例

著者: 吉田亜希1 前田文彦1 赤坂俊英1 塚原央之2 佐々木美香2

所属機関: 1岩手医科大学皮膚科学講座 2岩手医科大学小児科

ページ範囲:P.750 - P.754

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要約 13歳,女児.15か月前より下痢症状,12か月前より貧血が出現した.約3か月前からは微熱と口内炎が時々みられ,腰部や四肢の関節痛も自覚するようになった.2週間前より下腿に有痛性の紅斑が出現し,徐々に増加した.また,口腔内にアフタ様皮疹も出現し,皮疹の増悪と38℃台の発熱もみられ,当科を受診した.初診時,四肢に手拳大までの大小の有痛性紅斑を多数認めた.プレドニゾロン20mg/日を開始し,皮疹は速やかに消褪したが,精査の結果,大腸に縦走潰瘍,アフタ様所見,肛門部のskin tagが認められ,Crohn病と診断された.しかし,HLA-B51陽性であり,再発性口腔内アフタ,結節性紅斑,関節痛,消化器病変からは不全型Behçet病の診断でも矛盾しない.自験例は比較的稀とされる腸管外病変を伴ったCrohn病,あるいはCrohn病を合併した不全型Behçet病と考えるべきか,診断に苦慮した症例である.

参考文献

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2) Elder D, et al: Lever's Histopathology of the Skin, 8th ed, Lippincott-Raven, Philadelphia, p361, 1997
3) Greenstein AJ, et al: Medicine 55: 401, 1976
4) Schorr-Lesnick B, et al: Am J Gastroenterol 83: 216, 1988
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7) 堺 勇二, 他: IBD Research 1: 145, 2007
8) Kari JA, et al: Rheumatology 40: 933, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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