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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻11号

2009年10月発行

文献概要

症例報告

メサラジン注腸が著効した妊婦の壊疽性膿皮症の1例

著者: 日比野美智子1 森田有紀子1 清水真2 富田靖1

所属機関: 1名古屋大学医学部附属病院皮膚科 2名古屋掖済会病院皮膚科

ページ範囲:P.825 - P.828

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要約 32歳,女性.29歳時に直腸炎型潰瘍性大腸炎を発症し,サラゾスルファピリジン3,000mg/日内服にて緩解していた.しかし,妊娠8週時に潰瘍性大腸炎の再燃とともに,顔面,四肢に壊疽性膿皮症を発症した.ステロイド内服を勧めたが,本人が内服を拒否した.ステロイド外用のみで治療したが,壊疽性膿皮症が悪化し,ステロイド内服の代替療法としてメサラジン注腸を施行した.注腸開始10日目から皮疹は改善しはじめ,7週後にはすべて上皮化した.ステロイド忌避のために代替療法として行ったメサラジン注腸が著効したと考えられた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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