icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻11号

2009年10月発行

文献概要

症例報告

Steatocystoma simplexの1例

著者: 平井伸幸1 菅原伸幸1 永井弥生1 石川治1

所属機関: 1群馬大学大学院医学系研究科皮膚科学

ページ範囲:P.837 - P.839

文献購入ページに移動
要約 80歳,男性.10年前より頭頂部に皮下結節が出現し,徐々に増大した.初診時,頭頂部中央よりやや右寄りに25×15mm大,被覆皮膚がわずかに淡褐色調を帯びた,弾性軟の皮下結節がみられた.粉瘤の臨床診断にて切除したところ,組織学的には皮脂腺を伴う重層扁平上皮からなる囊腫で,hyalinized cuticleがみられ,steatocystoma simplex(SCS)と診断した.本症はsteatocystoma multiplex(SCM)の単発型とされる比較的稀な腫瘍である.SCSとSCMの比較においては,単に単発型と多発型とする以上の差異を有する可能性が考えられた.

参考文献

1) Brownstein MH: Arch Dermatol 118: 409, 1982
2) 森岡貞雄, 他: 現代皮膚科学大系, 9巻, 中山書店, p132, 1980
3 )Olsen DB, et al: Oral Surg Oral Med Oral Pathol 66: 605, 1988
4) Nakamura S, et al: J Dermatol 15: 347, 1988
5) 加藤光子: 日皮会誌 98: 1063, 1988
6) 木花 光, 岩本麻奈: 臨皮 46: 751, 1992
7) 前嶋啓孝, 他: 皮膚臨床 35: 1453, 1993
8) Daley TD: J Oral Pathol Med 22: 241, 1993
9) 立本行宏, 他: 日口会誌 40: 1308, 1994
10) 山本 聡, 他: 皮膚 38: 434, 1996
11) 黒木知明, 他: 形成外科 41: 1145, 1998
12) 木村俊次: 臨皮 54: 338, 2000
13) 矢崎暁輝: 日皮会誌 113: 1004, 2003
14) Bowyer J, et al: Br J Ophthalmol 87: 240, 2003
15) 寺内雅美: 形成外科 47: 529, 2004
16) 戎谷昭吾, 他: 三豊総合病院誌 25: 92, 2004
17) Cunningham SC, et al: Surgery 136: 95, 2004
18) Yonekura K, et al: J Dermatol 32: 309, 2005
19) Kim NJ, et al: Can J Ophthalmol 41: 83, 2006
20) 蜂須賀康己, 他: 外科 68: 585, 2006
21) Saravanan K, Akthar S: Br J Oral Maxillofac Surg 45: 196, 2007
22) Hohl D: Dermatology 195: 56, 1997
23) Covello SP, et al: Br J Dermatol 139: 475, 1998
24) 横山敦子, 他: 皮膚臨床 38: 1757, 1996
25) 大西誉光, 他: 臨皮 51: 267, 1997
26) Cho S, et al: J Dermatol 29: 152, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら