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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻11号

2009年10月発行

文献概要

症例報告

多発した表在型基底細胞癌の1例

著者: 佐野陽平1 鎌田恵美子1 早川あずさ1 池田佳弘1 奥田良三2 永田昭博3 桂奏3

所属機関: 1京都第二赤十字病院皮膚科 2京都第二赤十字病院形成外科 3京都第二赤十字病院病理部

ページ範囲:P.849 - P.852

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要約 60歳,男性.1988年に右上背部に褐色局面を指摘され,当科紹介となった.汗孔角化症を疑い,生検したところ,表在型基底細胞癌であった.そのほかにも同様の褐色局面がいくつもあるために,その後も3か月に1回程度の外来フォローをしていた.徐々に背部の褐色調の局面が増加,増大するために切除をしていたが,いずれも表在型基底細胞癌であった.現在まで約17年間で背部に限局する11か所の表在型基底細胞癌を多発した.また,経過中に左鼻翼に毛芽腫も併発した.約17年間かけて背部のみに限局し多発した基底細胞癌の症例は稀であるため,報告する.

参考文献

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9) Asada M, et al: Acta Derm Venereol 73: 282, 1993

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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