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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻12号

2009年11月発行

症例報告

先天性多発奇形児に生じた亜鉛欠乏症の1例

著者: 周東朋子1 天野博雄1 山中正義1 田村敦志1 石川治1

所属機関: 1群馬大学大学院医学系研究科皮膚科学

ページ範囲:P.945 - P.948

文献概要

要約 4歳,男児.先天性多発奇形児である.初診の約4か月前から眼周囲に紅斑が出現し,同時期より発熱を繰り返していた.受診時,眼周囲・肛囲に紅褐色斑があり,発熱と血便・下痢がみられた.検査で亜鉛とビタミンB6の欠乏を認め,微量元素,ビタミン剤の投与で,皮疹のみならず発熱や下痢も改善した.本症例では慢性的な栄養摂取不足により微量栄養素が欠乏し,二次的な免疫能低下で発熱や下痢が生じたものと考えた.

参考文献

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9) Maggini S, et al: Br J Nutr 98: S29, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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