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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻13号

2009年12月発行

文献概要

症例報告

Generalized morphea-like sclerodermaの1例

著者: 青木真理子1 西出武司2 池田高治1 山本有紀1 古川福実1

所属機関: 1和歌山県立医科大学皮膚科学教室 2公立那賀病院皮膚科

ページ範囲:P.1013 - P.1016

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要約 60歳,女性.初診の1か月前より下腹部に皮膚硬化が出現した.乳房周辺にかけて急速に上行性に拡大し,境界明瞭な硬化性局面となったため,generalized morphea(GM)を疑った.有機溶媒の曝露の既往はなかった.しかし,GM様の特徴的な皮膚病変と,経過中に逆流性食道炎やRaynaud症状などの全身性強皮症を思わせる症状を呈したことから,generalized morphea-like sclerodermaと診断した.エトレチナート内服と内服PUVA療法にて皮膚硬化は一部軟化した.初診から17年経過した現在,ブシラミン内服とステロイド外用にて皮膚硬化の新生はなく,内臓病変は逆流性食道炎のみにとどまっている.

参考文献

1) Ikeda T, et al: J Dermatol Sci 34: 62, 2004
2) O'Leary PA: Arch Dermatol Syphil 70: 387, 1954
3) Falanga V, et al: Arch Dermatol 123: 350, 1987
4) Sato S, et al: J Am Acad Dermatol 31: 567, 1994
5) Yamakage A, Ishikawa H: Dermatologica 165: 186, 1982
6) 石川英一, 山蔭明生: 厚生省特定疾患強皮症調査研究班, 昭和57年度報告書, p76, 1983

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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