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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻2号

2009年02月発行

文献概要

症例報告

神経線維腫症1型患者の左足と右大腿に同時期に発生した悪性末梢神経鞘腫瘍の1例

著者: 西田睦美1 加藤佐代子1 村本睦子1 森安麻美1 浅井純1 竹中秀也1 岸本三郎1 奥山智緒2

所属機関: 1京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚科学 2京都府立医科大学大学院放射線科学

ページ範囲:P.141 - P.144

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要約 72歳,女性.神経線維腫症1型があり,30歳頃から全身に多数の結節が出現したが放置していた.2006年1月に左足と両臀部,5月には右大腿前面の腫瘤に気づき,圧痛を伴い増大してきたため前医を受診した.右大腿の腫瘤を切除したところ悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)と診断され,当科を紹介された.99mTc-DTPAシンチグラフィで左足と両臀部の腫瘤に一致して集積がみられた.切除術を施行し,病理組織学的に左足の腫瘤はMPNST,両臀部の腫瘤は神経線維腫と診断した.右大腿と左足に生じたMPNSTは,リンパ節転移や他臓器転移がなく,患肢も別であることから同時多発的に発生したと考えた.

参考文献

1) 太田有史:最新皮膚科学大系, 第13巻, 中山書店, p16, 2003
2) 長谷川匡, 他:病理と臨床17: 959, 1999
3) John E, et al: Cancer71: 1247, 1993
4) Sordillo P, et al: Cancer15: 2503, 1981
5) 井田正博, 他:核医学25: 205, 1988
6) Mandell GA, et al: Radiology157: 803, 1985
7) William W, et al: Int J Radiat Oncol Biol Phys42: 351, 1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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