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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻2号

2009年02月発行

文献概要

症例報告

Mycobacterium chelonaeによる皮膚非結核性抗酸菌症の1例

著者: 萩原藤子1 河野志穂美1 五十棲健1 榎本韻世2

所属機関: 1東京警察病院皮膚科 2池下レディースクリニック広小路皮膚科

ページ範囲:P.152 - P.155

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要約 77歳,女性.左上肢に自覚症状のない皮膚結節がリンパ行性に多発した.高血圧,糖尿病,認知症を合併し,時々畑仕事をしていたが,明らかな外傷の既往はない.セフェム系抗生剤を投与したがさらに拡大したため,左前腕の結節を切除した.膿汁の抗酸菌染色は陽性で,病理組織学的所見では真皮深層に膿瘍とその周囲の異物巨細胞を認めた.PAS染色,Grocott染色,Ziehl-Neelsen染色は陰性であった.患部の膿汁および組織の培養では,真菌陰性,抗酸菌陽性であり,DNA-DNA hybridizationによりMycobacterium chelonaeと同定した.感受性のある薬剤が少なく,投与薬剤による肝障害を生じたため,治療に苦慮したが,治療的切除を施行し,肝障害改善後,塩酸ミノサイクリン,レボフロキサシンを内服し,治癒した.

参考文献

1) 澁谷修一郎, 渡辺晋一:MB Derma127: 52, 2007
2) 赤坂 玲, 他:臨皮60: 579, 2006
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6) Yoshida Y, et al: J Dermatol31: 151, 2004
7) 千葉高司, 他:西日皮膚67: 357, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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