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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻2号

2009年02月発行

症例報告

マラセチア間擦疹の1例

著者: 許美穂1 北見由季1 香川三郎1 飯島正文1

所属機関: 1昭和大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.156 - P.158

文献概要

要約 68歳,男性.約5年前より両陰股部に自覚症状のない皮疹が出現した.近医皮膚科でステロイド外用薬やリラナフタートクリーム外用で加療したが軽快しなかったため,当科を受診した.両陰股部に示指頭大までのわずかに鱗屑を付着する暗紅褐色斑が散在,融合していた.KOH直接鏡検は陰性だったため,プロピオン酸アルクロメタゾン軟膏外用を開始したが,軽快しなかった.外用を一時中止したところ,褐色斑の粃糠様鱗屑が目立つようになったため,パーカーKOHで鏡検を施行し,Pityrosporum orbiculare型優位の胞子を多数確認し,マラセチア間擦疹と診断した.ケトコナゾールクリーム外用を行い,軽快した.

参考文献

1) 山口英世:病原真菌と真菌症, 南山堂, p222, 1999
2) 宗 義朗:皮膚22: 283, 1980
3) 岩重 毅, 他:真菌誌15: 195, 1974
4) Katoh T, et al: Mycoses31: 558, 1988
5) 岡 吉郎, 他:日皮会誌101: 853, 1991
6) 加藤卓朗:真菌誌34: 421, 1993
7) 清 佳浩:MB Derma127: 161, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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