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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻2号

2009年02月発行

文献概要

連載 Clinical Exercise・18

Q考えられる疾患は何か?

著者: 福井米正1

所属機関: 1黒部市民病院皮膚科

ページ範囲:P.93 - P.94

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症例

患 者:23歳,女性

初 診:1998年4月22日

主 訴:発熱・リンパ節腫脹・全身の紅斑・血液検査異常(白血球・血小板減少)

家族歴:特記すべきことなし.

既往歴:小児期にアトピー性皮膚炎.風疹済み.麻疹予防接種済み.

現病歴:4月9日朝から頭痛,寒気,背部痛,全身倦怠感,39℃台の発熱あり.近医で加療した(末梢白血球数2,400/μl).13日より全身に自覚症状のない紅斑が発生した.14日,高熱,頸部・腋窩・鼠径部リンパ節腫脹あり〔白血球数3,600/μl,リンパ球73%(異型リンパ球+)〕.16日にいったん解熱し紅斑は消失したが,20日より全身に紅斑が再燃し,両掌蹠にかゆみの強い浮腫性紅斑も発生した.両肘関節痛あり.当院内科を紹介され,さらに当科を受診した.

現 症:顔面から頸部にかけて,びまん性の鮮紅色紅斑がみられ(図1a),両上肢伸側,体幹に融合傾向のある点状~網状の紅斑が多発していた(図1b).両掌蹠にも紅斑と浮腫を認めた(図1c,d).表在リンパ節は,両側顎下・頸部・腋窩,右鼠径部でおのおの小豆大~大豆大数個を触知した.両眼瞼結膜の充血あり.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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