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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻3号

2009年03月発行

文献概要

症例報告

巨大懸垂性angiomyofibroblastomaの2例

著者: 山本晃三1 種瀬啓士1 原藤玲1 宮川俊一1 岡田玲奈2

所属機関: 1川崎市立川崎病院皮膚科 2平塚市民病院皮膚科

ページ範囲:P.237 - P.240

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要約 症例1:29歳,女性.症例2:37歳,女性.いずれも外陰部に生じた手拳大懸垂性の腫瘍を主訴に受診した.病理組織学的に,膨化した膠原線維の中に管腔様構造が増生し,ムチンの沈着を認めず,境界明瞭で,浸潤傾向はない.CD34が管腔壁に,α-平滑筋アクチン(SMA),デスミン,エストロゲンレセプター(ER),プロゲステロンレセプター(PR)が一部の腫瘍細胞に陽性を示した.これらより,angiomyofibroblastomaと診断した.類縁疾患のaggressive angiomyxomaとの鑑別について考察し,巨大化したangiomyofibroblastomaの間質増生にさまざまなサイトカインが関与している可能性を考えた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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