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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻4号

2009年04月発行

文献概要

症例報告

SLEの経過中にStevens Johnson症候群進展型中毒性表皮壊死症を呈した1例

著者: 柴田章貴1 杉浦一充1 奥田容子1 室慶直1 富田靖1 八島章仁2

所属機関: 1名古屋大学医学部附属病院皮膚科 2名古屋大学医学部附属病院腎臓内科

ページ範囲:P.282 - P.285

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要約 21歳,男性.ループス腎炎に対しアザチオプリン(イムラン®)のほか,多剤内服していたところ,顔面の蝶形紅斑,下肢に紅色丘疹が出現した.ステロイドの増量にて皮疹の軽快を認めたため,ステロイドを減量したところ,熱発,粘膜部のびらんが出現し,紅斑も全身に拡大したため,Stevens Johnson症候群と診断した.薬剤をすべて中止してステロイドパルス療法を行ったが,びらんが徐々に拡大し,中毒性表皮壊死融解症(TEN)に移行した.大量γグロブリン療法(IVIG)により,皮疹はほぼ消失した.ヒトヘルペスウィルス-6の再活性化は認めず,サイトメガロウイルスアンチゲネミア抗原の陽性化を認めた.リンパ球刺激試験では,イムラン®のみが陽性であったことから,同剤によるTENと診断した.

参考文献

1) Mori H, et al: J Dermatology 31: 731, 2004
2) Dainichi T, et al: Dermatology 215: 86, 2007
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6) 池澤善郎:皮膚科診療プラクティス19薬疹を極める, 文光堂, p51, 2006
7) Abe R, et al: Am J Pathol 162: 1515, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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