icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻4号

2009年04月発行

文献概要

症例報告

色素性神経線維腫の1例

著者: 飯田沙織1 加藤佐代子1 中井大介1 浅井純1 小森由美1 竹中秀也1 岸本三郎1

所属機関: 1京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚科学

ページ範囲:P.320 - P.323

文献購入ページに移動
要約 25歳,女性.生下時より背部から腰腹部にかけて褐色斑を認めていた.13歳時,同部に圧痛を伴う皮下結節が生じ,切除され神経線維腫と診断された.14歳時,同部位に皮下結節が生じ,22歳時より徐々に増大し,圧痛を伴ってきた.初診時,背部から腰腹部にかけて約40×50cmの褐色斑,左腰部に約20×20cmの弾性軟な皮下腫瘤,その内部に約5×8cmの圧痛を伴う皮下結節を認めた.MRIでは,皮下脂肪織内に境界明瞭な腫瘍性病変がみられた.摘出した皮下結節は黒褐色調を呈し,病理組織では被膜がなく,腫瘍細胞は紡錘形細胞でS-100蛋白陽性を示し,メラニン顆粒が沈着していた.病理組織学的に色素性神経線維腫と診断した.

参考文献

1) Bird EC, Willis RA: J Pathol 97: 631, 1969
2) 西尾和倫, 他:皮膚 40: 274, 1998
3) 赤坂尚三, 他:日臨外会誌 61: 756, 2000
4) Fetsch JF, et al: A J Surg Pathol 24: 331, 2000
5) Inaba M, et al: Pathol Int 51: 565, 2001
6) Kuhnen C, et al: Pathol Res Pract 198: 125, 2002
7) 荻野次郎, 他:日皮会誌 113: 1581, 2003
8) 占部和敬, 他:西日皮膚 68: 454, 2006
9) Schaffer JV, et al: J Am Acad Dermatol 56: 862, 2007
10) Müller P, et al: Rofo 176: 1045, 2004
11) 新村真人:最新皮膚科学大系11, 中山書店, p112, 2002
12) 太田有史:最新皮膚科学大系13, 中山書店, p3, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?