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特集 最近のトピックス2009 Clinical Dermatology 2009
2. 皮膚疾患の病態
文献概要
要約 創部の微生物学的環境についての考え方は,これまでの無菌と有菌からcontamination,colonization,infectionというように有菌状態を連続的にとらえ,その増加した菌の創部への負担と生体側の抵抗力のバランスにより感染が生じるとするbacterial balanceの概念が主流となっている.それに伴い,日々の診療においては消毒より洗浄が重要視されるとともに,critical colonizationの徴候を見極めることが大切となる.そのためには創の注意深い観察が必要であり,そのことがひいては局所治療の適切な選択にもつながる.
参考文献
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