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特集 最近のトピックス2009 Clinical Dermatology 2009
3. 新しい検査法と診断法
文献概要
要約 クオンティフェロン(QuantiFERON ®-TB2G;QFT-2G)は結核菌抗原で末梢血リンパ球を刺激培養し,IFN-γ量を測定することにより,結核感染の有無を診断する新規検査法である.本検査で用いられる結核菌抗原(ESAT-6,CFP-10)はBCG接種や大部分の非結核性抗酸菌症の影響を受けないため,従来のツベルクリン反応(ツ反)に比べ,より正確な結核感染の有無の診断が可能である.皮膚結核や結核疹においても,ツ反に代わる有用な検査手段になりうる.また,今後皮膚科領域でも乾癬などに対する生物学的製剤による治療が普及するにつれて,QFT-2Gの必要性が高まるものと思われる.
参考文献
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