icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻5号

2009年04月発行

特集 最近のトピックス2009 Clinical Dermatology 2009

4. 皮膚疾患治療のポイント

尋常性痤瘡治療ガイドラインのポイント

著者: 林伸和1

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.87 - P.91

文献概要

要約 日本皮膚科学会編尋常性治療ガイドラインがエビデンスに基づいて策定された.すなわち,個々の臨床上の疑問点に関するエビデンスを収集し,そのエビデンスレベルで治療方法の推奨度を決定した.全体を総括するアルゴリズムでは,面皰を主体とした症状ではアダパレン,丘疹・膿疱を主体とした症状では,軽症であれば抗菌薬外用とアダパレン外用,中等症・重症であれば抗菌薬内服・外用とアダパレン,最重症であれば抗菌薬内服・外用が高い推奨度の治療となっている.その他に推奨される治療として,囊腫に対するステロイド局注が推奨度B,ケミカルピーリング,漢方薬の一部,肥厚性瘢痕に対するステロイド局注,イオウ製剤外用,面皰圧出,洗顔,化粧(メイクアップ)などが推奨度C1にランクされている.今後,本ガイドライン策定が契機となり,科学的根拠に基づく治療法が確立されることが望まれる.

参考文献

1) 林 伸和, 他:日皮会誌111: 1347, 2001
2) 宮地良樹(編):にきび最前線. メディカルレビュー社, p86, 2006
3) 林 伸和, 他:日皮会誌118: 1893, 2008
4) Gollnick H, et al: J Am Acad Dermatol49(Suppl 1): S1, 2003
5) Maddin WS, et al: J Cutan Med Surg4: S4, 2000
6) Strauss JS, et al: J Am Acad Dermatol56: 651, 2007
7) Hayashi N, et al: J Dermatol35: 255, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら