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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻5号

2009年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス2009 Clinical Dermatology 2009 4. 皮膚疾患治療のポイント

銀含有ドレッシング材の効用

著者: 館正弘1 武田睦1

所属機関: 1東北大学大学院医学系研究科外科病態学講座形成外科学分野

ページ範囲:P.111 - P.114

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要約 銀を含有するさまざまな形のドレッシング材が開発され,欧米,特にヨーロッパで広く臨床に使用されている.わが国でも2008年に1種類の銀含有ドレッシング材が発売された.創を湿潤環境に保つという特性を持ちながら,創部へは約1ppmの低濃度の銀イオンが放出され,銀イオン濃度が減少すると再び銀イオンが遊離されるため,常に被覆材内では1ppmの一定濃度を保つことが確認されている.銀イオンは黄色ブドウ球菌,緑膿菌,嫌気性菌に対し抗菌効果を有している.適応は,感染には至らないcritical colonizationの状態の慢性皮膚潰瘍が主なものである.通常,2~3日連続の貼付が可能であり,患者のコンプライアンスは良好である.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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