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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻5号

2009年04月発行

文献概要

Derm.2009

近ごろ漢字を忘れてしまいませんか?

著者: 爲政大幾1

所属機関: 1関西医科大学附属枚方病院皮膚科

ページ範囲:P.120 - P.120

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 最近,葉書を書くときや講演を聞きながらメモするときなどに,ごく簡単な漢字を思いつかなくて困ってしまうことが多くなりました.漢字や熟語に関するテレビのクイズ番組を見ていても,読むほうはそこそこできても,書くとなると簡単な漢字でも思い出せないことがしばしばあります.身近な人に訊ねてみても,やはり同じように「最近,漢字が書けなくなった」という声が多いようです.

 学生時代ほどは本を読まなくなったといっても,皮膚科は学生には嫌がられるほど特に難しい漢字の病名が多く,仕事柄,漢字に触れる機会は減ってはいません.じゃあ,何がいけないのかと考えてみると,やはりパソコンを使うようになって自分の手で漢字を書く機会が減ったのが最大の理由のように思えます.ワープロソフトを使うようになってから,手書きする機会はぐんと減りましたし,電子メールを利用するようになってからは,その機会がいっそう減りました.勤務先病院の電子カルテ化によって,カルテのみならず紹介状やその返事,診断書と手書きするものがどんどん減ってしまい,漢字を書く機会が激減してしまったことが,私の漢字能力の減退に拍車をかけているように思えてなりません.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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