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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻6号

2009年05月発行

文献概要

症例報告

ミノサイクリン塩酸塩が奏効した角層下膿疱症の1例

著者: 蘇原しのぶ1 籏持淳1 古谷野さとみ1 濱崎洋一郎1 山﨑雙次1

所属機関: 1獨協医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.381 - P.384

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要約 70歳,女性.2か月前から体幹に紅斑が出現した.抗ヒスタミン薬内服・ステロイド軟膏外用にて加療するも効果なく,その後,徐々に膿疱も認められるようになった.当科受診時,胸腹部・乳房下・腋窩・背部にかけて辺縁に鱗屑と膿疱を伴う1~4cm大の環状紅斑が多発していた.組織学的所見では,角層下に好中球を主体とする膿疱がみられた.ミノサイクリン塩酸塩200mg/日内服を開始したところ,皮疹はまもなく色素沈着を残し消退した.内服中止後,約半年経過した現在も皮疹の再燃はない.

参考文献

1) Sneddon IB, Wilkinson DS: Br J Dermatol 68: 385, 1956
2) 佐野栄紀: 膿疱症: 玉置邦彦(編). 最新皮膚科学大系第6巻, 中山書店, p240, 2002
3) Humbert P, et al: J Am Acad Dermatol 25: 691, 1991
4) Roberts SOB, Lachapelle JM: Br J Dermatol 81: 841, 1969
5) 田村政昭, 他: 皮の臨 41: 1375, 1999
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7) 澁谷佳直, 他: 日皮会誌 113: 318, 2003
8) 新井浩之, 他: 日皮会誌 112: 279, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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