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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻6号

2009年05月発行

文献概要

臨床統計

アトピー性皮膚炎患者における前向きアンケート調査の開始時基礎情報(第1報)

著者: 古江増隆1 川島眞2 古川福実3 飯塚一4 伊藤雅章5 中川秀己6 塩原哲夫7 島田眞路8 瀧川雅浩9 竹原和彦10 宮地良樹11 片山一朗12 岩月啓氏13 橋本公二14

所属機関: 1九州大学大学院医学研究院皮膚科学 2東京女子医科大学皮膚科学教室 3和歌山県立医科大学皮膚科学 4旭川医科大学皮膚科学教室 5新潟大学大学院医歯学総合研究科細胞機能講座皮膚科学分野 6東京慈恵会医科大学皮膚科学講座 7杏林大学医学部皮膚科学教室 8山梨大学大学院医学工学総合研究部皮膚科学 9浜松医科大学皮膚科学教室 10金沢大学大学院医学系研究科血管新生・結合組織代謝学 11京都大学大学院医学研究科皮膚生命科学講座皮膚科学 12大阪大学大学院医学系研究科分子病態医学皮膚科学講座 13岡山大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚科学分野 14愛媛大学大学院医学研究科感覚皮膚医学

ページ範囲:P.433 - P.441

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要約 同一患者におけるアトピー性皮膚炎(AD)の状態,日常生活および治療について,3年間にわたる前向きアンケート調査を実施している.2006年10月の初回アンケート調査における患者基礎情報の集計結果によると,AD患者346例において,父または母がADである割合は20.5%,兄弟姉妹のいずれかがADである割合は37.4%であり,対照群の4.0%および11.2%と比較して,家族におけるADの有症率が有意に高かった.両親の喫煙に関して,母の過去における喫煙率は対照群よりAD患者群で有意に高かった.ADが悪化すると患者自身が感じる季節(複数回答)は,夏が60.4%と一番多く,次いで冬が47.7%であった.またAD患者の82.7%が,汗で症状が悪化すると考えており,そのうち14.7%は,汗をかかないように気をつけていた.

参考文献

1) 川島 眞, 他: 臨皮 55: 113, 2001
2) 川島 眞, 他: 臨皮 56: 304, 2002
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5) 瀧川雅浩, 他: 臨皮 59: 323, 2005
6) 瀧川雅浩, 他: 臨皮 60: 301, 2006
7) 古江増隆, 他: 臨皮 61: 286, 2007
8) 古江増隆, 他: 日皮会誌 118: 325, 2008
9) 山本昇壯, 他: アトピー性皮膚炎の患者数の実態および発症・悪化に及ぼす環境因子の調査に関する研究. 平成12-14年度総合研究報告書, 2003
10) Saeki H, et al: Br J Dermatol 152: 110, 2005
11) Fukiwake N, et al: Eur J Dermatol 18: 571, 2008
12) 早川 順, 他: 日皮会誌 110: 1115, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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