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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻7号

2009年06月発行

症例報告

広範囲な横紋筋壊死を伴ったcoma blister

著者: 濱野英明1 安岡英美1 木花光1

所属機関: 1済生会横浜市南部病院皮膚科

ページ範囲:P.466 - P.468

文献概要

要約 33歳,女性.向精神薬の多量内服にて意識を消失し,3日間自宅で倒れていた.顔,前胸部,四肢に壊死を伴う潰瘍を認めたため,coma blisterと診断した.大腿の潰瘍は特に深く,MRI上,広範囲にわたり筋層まで壊死しており,全身麻酔下にて筋層までのデブリードマンを要した.Coma blisterは,意識のある患者に生じた単なる褥瘡とは異なり,皮膚および皮下組織の壊死にとどまらず,横紋筋融解症を併発することが多い.Coma blisterを診たときは,横紋筋壊死および横紋筋融解症の合併を念頭において治療すべきである.

参考文献

1) 中村年伸, 他: 皮の科 6: 103, 2007
2) 花田圭司, 他: 皮膚臨床 46: 960, 2004
3) 中村謙介, 他: 皮膚臨床 46: 253, 2004
4) 前田文彦, 他: 臨皮 57: :37, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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