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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻9号

2009年08月発行

症例報告

陰圧閉鎖療法が奏効したポケットを有する背部巨大皮膚潰瘍の1例

著者: 山﨑清香1 田中英一郎1 土屋和夫1 井村倫子1 林菜穂子2 伊藤雅章1

所属機関: 1新潟大学大学院医歯学総合研究科皮膚科学分野 2新潟大学大学院医歯学総合研究科形成外科学分野

ページ範囲:P.633 - P.636

文献概要

要約 52歳,男性.検診で糖尿病を指摘されたが放置していた.背部に外傷後の発赤,腫脹が出現し,広範囲に筋層に及ぶ膿瘍,壊死を認めた.切開・排膿を行ったが,巨大なポケットを伴う潰瘍を形成した.ポケットを有する潰瘍は,外用治療単独では治癒前に内部が上皮化することが多く,難治な創となりやすい.しかし,ポケット自体のデブリドマンを行うと,外観が広範囲にわたって損なわれる可能性がある.陰圧閉鎖療法は,ポケットを有する創に対して陰圧による創面同士の固定を利用し,非侵襲的にポケットを閉鎖させることが可能であり,整容面でも有用性が高いと考えた.

参考文献

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8) 宮村 卓, 他: 形成外科 48: 68, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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