文献詳細
症例報告
文献概要
要約 53歳,男性.約8年前より左頸部に自覚症状のない結節が出現し,自壊後に瘢痕治癒した.約6年前より結節潰瘍の新生,瘢痕治癒を繰り返し,拡大した.初診時,頸部の瘢痕局面上にくるみ大までの肉芽様結節,膿苔を伴う深い潰瘍が数個不規則に散在した.RPR2,048倍,TPHA20,480倍以上,HIV陰性.病理組織像は真皮脂肪織全層,一部筋組織に及ぶびまん性の炎症細胞浸潤と肉芽組織があり,真皮上層は好中球主体,中下層はリンパ球,組織球,形質細胞の浸潤があった.ゴム腫性梅毒疹と診断した.AMPC1,500mg/日6週で皮疹は略治したが,RPRの変動なく頸部の小陥凹からの滲出液が遷延し,RPR1,024倍を二度確認した時点で滲出液が消失したため,34週で投薬終了とした.現在まで,心血管病変や神経病変はない.
参考文献
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