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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科64巻1号

2010年01月発行

文献概要

症例報告

診断に苦慮したアロマテラピーによる接触皮膚炎

著者: 岡﨑亜希1 水川良子1 狩野葉子1 塩原哲夫1

所属機関: 1杏林大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.8 - P.12

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要約 症例1:33歳,女性.上肢,体幹を中心に,特徴ある分布を呈する紅斑と色素沈着が多発した.ステロイド内服・外用,シクロスポリン内服にて増悪と寛解を繰り返すため当科受診した.使用していたエッセンシャルオイルの貼布試験は陽性であった.症例2:31歳,女性.下腿に毛囊一致性の丘疹が多発した.自ら調合したオイルでマッサージを行っていた.特異な臨床像を呈したため,診断に苦慮したが,両者とも香粧品の使用中止により皮疹は軽快した.近年,本邦においてアロマテラピーが流行しているが,エッセンシャルオイルのアレルギーや毒性などはほとんど知られていない.そのうえエッセンシャルオイルは個人によりさまざまな方法で使用されているため,その接触皮膚炎は思いもよらぬ分布や性状を呈することがある.奇妙な分布の皮疹をみた際には,接触源とその使用法について詳細な問診を行うことが重要である.

参考文献

1) Sugiura M, et al: Contact Dermatitis 43: 157, 2000
2) 中川真実子: 皮アレルギーの旅 6: 8, 2007
3) 渡部裕子: 皮病診療 26: 971, 2004
4) 加藤佳美, 早川律子: Visual Dermatol 3: 32, 2004
5) 川端一永, 他: MB Derma 74: 67, 2003
6) 鈴木修二: Skin Surg 7: 25, 1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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