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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科64巻11号

2010年10月発行

文献概要

今月の症例

悪性萎縮性丘疹症(Degos' disease)の1例

著者: 田中隆光1 納さつき1 神田奈緒子1 渡辺晋一1

所属機関: 1帝京大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.822 - P.826

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要約 45歳,女性.初診6日前から40℃台の発熱があり,2日後,体幹四肢に自覚症状のない紅色丘疹が散在した.その後,一部水疱化し,下腿に爪甲大の圧痛を伴う皮下硬結が数個出現した.丘疹の組織像は楔状の膠原線維の変性で,皮下硬結の組織像は真皮から皮下組織の壊死性血管炎と血栓による閉塞を示した.膠原病や血管炎は否定的であった.経過中に,表面が萎縮性の陥凹した白色丘疹となり,悪性萎縮性丘疹症(Degos’ disease)と診断した.消化管や神経系の合併症はなかった.抗血小板薬内服で半年経過しているが,皮疹の再燃はない.

参考文献

1) Kohlmeier W:Arch Dermat Syph 181:783, 1941
2) Degos R, et al:Bull Soc Fr Dermatol Syphiligr 49:148, 1942
3) Farrell W, et al:Br J Dermatol 139:708, 1998
4) 鹿江裕紀子,他:臨皮 55:953, 2001
5) Molenaar WM, et al:Path Res Pract 182:98, 1987
6) 須貝文宣,他:臨神経 38:1049, 1998
7) 細谷なぎさ,他:臨皮 58:207, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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