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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科64巻11号

2010年10月発行

文献概要

症例報告

隔週投与に減量して軽快したゲフィチニブ(イレッサ®)による紫斑型薬疹の1例

著者: 青木聡子1 林伸和1 川島眞1

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.827 - P.830

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要約 82歳,女性.肺癌に対してゲフィチニブ(イレッサ®)250mg/日の内服を開始した.3か月後より,両大腿内側では環状に配列し,軀幹と両上肢では散在する,掻痒を伴う径3mm大までの紫斑が出現した.病理組織学的には,真皮の血管周囲にリンパ球浸潤と赤血球の血管外漏出を認めた.休薬で軽快し,再投与で再燃することからゲフィチニブによる紫斑型薬疹と診断した.ステロイド外用には反応せず,ゲフィチニブを隔週投与に変更したところ皮疹は著明に改善した.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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