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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科64巻11号

2010年10月発行

文献概要

症例報告

脳梗塞を併発したOsler結節の1例

著者: 菊地陽1 箭原弘典1 高山かおる1 佐藤貴浩1 横関博雄1

所属機関: 1東京医科歯科大学院皮膚科学分野

ページ範囲:P.859 - P.862

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要約 27歳,男性.初診の1か月前から発熱が続き左1趾と足底に半米粒大の紫斑が出現した.初診時の経胸骨心エコーでは異常所見を認めなかった.血液培養からStaphylococcus aureusが検出された.抗生剤の開始翌日に左上肢麻痺,眼球運動障害が出現した.MRIにて脳梗塞像を認めた.その後,心雑音著明となり経食道心エコーを行ったところ,僧帽弁と左室内に疣贅を認めた.感染性心内膜炎と診断された.紫斑の病理組織では,真皮下層から脂肪織にかけて脈管周囲に著明な細胞浸潤を認め,血管壁が破壊されていた.閉塞した内腔にグラム染色陽性の顆粒状菌体成分を認めた.以上よりOsler結節と診断した.バンコマイシンとパニペネムの点滴にて治癒した.Osler結節を見た際には経胸骨心エコーで疣贅を確認できなくても,臨床所見を慎重に観察し,経食道心エコーを行う必要があると思われる.

参考文献

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12) Pedersen WR, et al:Chest 100:351, 1991
13) Shapiro SM, et al:Chest 105:377, 1994

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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