icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科64巻11号

2010年10月発行

文献概要

症例報告

右膝に生じたグロムス腫瘍の1例

著者: 松本悠子1 長坂武1

所属機関: 1日野市立病院皮膚科

ページ範囲:P.875 - P.878

文献購入ページに移動
要約 85歳,男性.初診の約5年前より右膝に皮疹を自覚した.初診時,右膝に強い圧痛を伴う5mm大の弾性硬の紅色小結節を認めた.病理組織像では,真皮浅層から中層に類円形の核を持ち,淡明な胞体を有する円形細胞が結節状に増生していた.腫瘍細胞はα-SMA陽性,デスミン陰性であった.以上よりグロムス腫瘍と診断した.本症は手指,足趾に好発するが,膝に生じた報告は比較的稀である.疼痛を伴う腫瘍を手指や足趾以外に認めた場合でも,本腫瘍を念頭に置くべきである.

参考文献

1) Terry KS, et al:Mayo Clin Proc 81:1337, 2006
2) 内田敦子,他:臨皮 60:930, 2006
3) Weiss SW, Goldblum JR:Enzinger and Weiss's Soft Tissue Tumor, 4th ed, Mosby, St Louis, p985, 2001
4) 新井貴子,他:皮膚臨床 45:816, 2003
5) 森下玲子,他:臨皮 30:997, 1976
6) 伊藤 隆:解剖学講義,改訂2版,南山堂,p200, 2002
7) 飯島謹之助,他:整形・災害外科 38:65, 1995
8) 藤井正敏,他:整形外科 38:621, 1987

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?