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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科64巻12号

2010年11月発行

症例報告

弾性線維腫の1例

著者: 東野俊英1 浅野千賀1 岩崎純也1 阿部浩之1 青木繁1 藤本典宏1 小林孝志1 多島新吾1

所属機関: 1防衛医科大学校皮膚科学教室

ページ範囲:P.939 - P.941

文献概要

要約 弾性線維腫は九州・沖縄に多く,重労働歴のある中高年女性の肩甲骨下部に好発する疾患であり,環境的要因と遺伝的要因の両者がその発生に関わっていると推測される.今回,われわれは大阪府出身で重労働経験がない老年女性の左肩甲骨下に生じた弾性線維腫の1症例を経験した.臨床所見は脂肪腫に類似し,本人が違和感を訴えており,全身麻酔下で摘出術を行った.弾性線維腫は無症候性のものが相当数存在すると考えられるが,症状があれば手術適応があると考えられた.MRI所見は特徴的なものが多く,自験例では術前にMRIによる検討を加えることのできなかったことが反省点であった.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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