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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科64巻12号

2010年11月発行

文献概要

症例報告

Clear cell basal cell carcinomaの2例

著者: 大橋則夫1 荻原護久1 板倉佐和1 関東裕美1 伊藤正俊1

所属機関: 1東邦大学医学部皮膚科学第一講座

ページ範囲:P.947 - P.950

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要約 症例1:90歳,女性.右鼻翼に潰瘍を伴う7×5mmの結節病変を認めた.症例2:61歳,女性.肛門周囲5時方向に潰瘍を伴う径12mmのドーム状に隆起する結節がみられた.病理組織学的には2例とも通常の充実型基底細胞癌の組織像のほか,明調な腫瘍細胞で構成される胞巣もみられた.2例とも明調細胞はアミラーゼ消化性PAS陽性物質を含んでいた.Clear cell basal cell carcinomaは基底細胞癌の稀な亜型と考えられているが,通常の充実型基底細胞癌との間に,予後の差はないと考えられた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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