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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科64巻12号

2010年11月発行

症例報告

前額部に生じた疣状型スポロトリコーシスに対するヨウ化カリウムの治療経験

著者: 小野泰伸1 岩澤真理1 神戸直智1 鎌田憲明1 松江弘之1 西村和子2

所属機関: 1千葉大学大学院医学研究院皮膚科学 2千葉大学真菌医学研究センター

ページ範囲:P.965 - P.969

文献概要

要約 63歳,女性.千葉市在住.初診2か月前より前額部に疣状角化性丘疹が出現し,徐々に拡大した.皮膚生検にて過角化と表皮肥厚,真皮全層性に多核巨細胞を混じる炎症性肉芽腫像を認め,PAS染色では真皮内に酵母形,角層内に豊富な菌糸形の菌要素を認めた.生検組織および鱗屑痂皮の真菌培養よりSporothrix schenckiiを分離同定した.特異な臨床像と病理所見から,疣状型スポロトリコーシスと診断し,ヨウ化カリウムにて治療し,治癒した.

参考文献

1) 苅谷英郎:真菌誌 16:87, 1975
2) 真崎治行,他:西日皮膚 52:462, 1990
3) Sampaio SAP, Lacaz CS:Der Hautarzt 10:490, 1959
4) 桐生博愛,他:西日皮膚 55:643, 1993
5) 望月 隆,他:皮膚臨床 26:985, 1984
6) 西村和子,宮治 誠:真菌誌 16:57, 1975
7) 永嶋哲二:日皮会誌 75:863, 1965

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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