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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科64巻13号

2010年12月発行

文献概要

症例報告

Z形成術とステロイド内服により治療した剣創状強皮症の1例

著者: 芳賀貴裕1 糸魚川彩1 相場節也1

所属機関: 1東北大学病院皮膚科

ページ範囲:P.1021 - P.1024

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要約 38歳,女性.3年前に額の髪際部に痒みが生じ,2年前から同部に皮膚硬化と脱毛を生じるようになった.次第に皺に直交する線状の硬化した陥凹が生じて前頭部,額に拡大したため,仙台医療センター皮膚科を受診した.2008年3月上旬,当科を紹介されて受診した.2008年3月末,局所麻酔下で前頭部脱毛斑の切除とZ形成術を施行した.病理組織学的に軽度の炎症所見を認めたため,プレドニゾロンの内服を初期投与量30mg/日から開始して漸減し,2か月間で投与を終了した.術後半年間経過観察し,手術部位の病変の再発がないことを確認してから,2009年9月,額から眉間までの陥凹瘢痕部の切除とZ形成術を施行した.2010年3月現在まで,前頭部から額まで再発徴候はなく経過良好で,患者の満足が得られている.

参考文献

1) 芳賀貴裕,他:皮膚臨床 51:631, 2009
2) 関 姿惠,石川 治:最新皮膚科学大系,1版,第9巻,中山書店:p106, 2002
3) 石井 徹,他:皮膚臨床 32:283, 1990
4) 大野治彦,他:皮膚臨床 36:1849, 1994
5) 大原国章,他:皮膚臨床 27:1173, 1985
6) 貝淵早智子,佐々木雅英:皮膚 32:515, 1990
7) 辻 直子,他:形成外科 48:541, 2005
8) 天野正宏,他:臨皮 51:821, 1997

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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