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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科64巻2号

2010年02月発行

文献概要

症例報告

抗BP180型粘膜類天疱瘡の1例

著者: 國井隆英1 佐々木喜教1 高橋隼也1 浅野雅之1 犬山文吾2 橋本隆2

所属機関: 1岩手県立胆沢病院皮膚科 2久留米大学医学部皮膚科

ページ範囲:P.125 - P.128

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要約 52歳,女性.初診の8か月前から口のなかに血豆ができるようになってきた.徐々に治りが遅れるようになり,嚥下時痛が悪化してきたために来院した.初診時,硬口蓋に2×1cm大のびらんがあり,右肩には直径3mm大の円形のびらんを認めた.経過観察中に歯肉部に水疱が出現し,上背部から肩,上腕にかけて,脆弱な水疱が出没した.右肩の水疱部から生検した組織では表皮下水疱がみられた.蛍光抗体間接法では表皮基底膜部にIgGが陽性を示した.1M食塩水剝離ヒト皮膚を用いた蛍光抗体間接法ではIgGとIgAが表皮側に陽性を示した.免疫ブロット法ではBP180のNC16a部位とBP180のC末端部位の両方に反応を示した.粘膜疹と皮疹はプレドニゾロン20mg/日の内服で沈静化し,現在は10mg/日の内服で良好にコントロールされている.

参考文献

1) 橋本 隆: 皮病診療 30: 385, 2008
2) 橋本 隆: 最新皮膚科学大系6巻, 中山書店, p105, 2002
3) Bruch-Gerhartz D: Eur J Dermatol 17: 191, 2007
4) Ackerman AB: Histologic Diagnosis of Inflammatory Skin Diseases, 2nd ed, Williams & Wilkins, Baltimore, p238, 1997
5) 藤本 亘: 皮病診療 30: 250, 2008
6) 橋本 隆: 日皮会誌 116: 1161, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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