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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科64巻3号

2010年03月発行

症例報告

皮疹出現後脳出血をきたした薬剤過敏性症候群の1例

著者: 近藤誠1 西井正美1 水谷仁2

所属機関: 1市立伊勢総合病院皮膚科 2三重大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.201 - P.204

文献概要

要約 70歳,女性.脳梗塞による合併症のてんかん発作を抑制する目的にて,フェニトイン(アレビアチン®)を内服していた.内服27日後,そう痒性皮疹が出現した.その翌日,後頭葉から頭頂葉に脳出血をきたした.アレビアチン®中止後,皮疹が拡大し,発熱など臨床症状が持続したが,HHV-6再活性化はみられず,非典型の薬剤過敏性症候群(DIHS)と診断した.皮疹出現19日後,リンパ球幼弱化試験(DLST)にてアレビアチン®のstimulation indexが有意に上昇した.DIHSによる皮疹出現後,脳出血が生じHHV-6以外のウイルスの再活性化が脳出血に関与した可能性もあると考えた.

参考文献

1) 伊藤正敏: 臨免疫・アレルギー科 46: 630, 2006
2) 福井次矢, 黒川 清: ハリソン内科学, 2巻, 第2版, メディカル・サイエンス・インターナショナル, p2557, 2006
3) 塩原哲夫: マルホ皮膚セミナー 195: 23, 2008
4) 佐久間恵一, 他: 臨皮 60: 920, 2006
5) 村上かおり, 他: 臨皮 44: 409, 2002
6) 古市 恵, 他: 皮膚臨床 51: 39, 2009
7) 竹之下秀雄, 他: 皮膚臨床 48: 49, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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