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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科64巻3号

2010年03月発行

症例報告

慢性ミオパチー型筋サルコイドーシスの1例

著者: 檜垣裕美1 瀧玲子1 高垣謙二1 今田敏宏2 杉浦智子3 増野純二3 金子栄1

所属機関: 1島根県立中央病院皮膚科 2島根県立中央病院総合診療科 3島根県立中央病院リウマチ・アレルギー科

ページ範囲:P.210 - P.213

文献概要

要約 60歳,男性.2年前から起床時の両大腿痛があった.徐々に下肢近位筋力が低下し,近医で血清CK高値(4,797IU/l)を指摘されたため,精査目的にて受診した.ACEが30.2IU/lと上昇しており,抗核抗体,抗Jo-1抗体,RA因子はいずれも陰性であった.胸部X線,CTでは両側肺門,縦隔のリンパ節腫脹がみられた.MRIにて炎症がみられた右大腿の筋生検および大腿の紅色結節の皮膚生検の結果,いずれにも類上皮肉芽腫を認めたため,サルコイドーシスと診断した.経過と症状より自験例は慢性ミオパチー型筋サルコイドーシスと考えられた.心筋シンチグラムでは心サルコイドーシスも疑われた.プレドニゾロン30mg/日にて治療開始したところ,CK値は低下し,画像所見,皮疹は著明に改善した.

参考文献

1) 三森明夫: 膠原病診療ノート第2版増補, 日本医事新報社, p188, 2006
2) Silverstein A, Siltzbach LE: Arch Neurol 21: 235, 1969
3) 熊本俊秀: 神経治療 23: 107, 2006
4) 山西俊之, 他: 近畿大医誌 23: 231, 1998
5) 小川克彦, 他: 臨神経 40: 480, 2000
6) 高橋 都, 他: 神経内科 35: 607, 1991
7) 浅川純一, 他: 濁協医誌 11: 331, 1996
8) 山口昭彦, 他: 日サルコイドーシス会誌 8: 73, 1988

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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