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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科64巻4号

2010年04月発行

文献概要

治療

炭酸ガスレーザーが有効であったfamilial multiple trichoepithelioma

著者: 小南賢吉郎1 山本剛伸1 浅越健治1 岩月啓氏1 岡栄二郎2 橋本倫子2 難波英彦3

所属機関: 1岡山大学医学部皮膚科 2岡山赤十字病院皮膚科 3難波皮膚科

ページ範囲:P.351 - P.354

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要約 12歳,男児.6歳頃より鼻背,鼻唇溝に丘疹が多発してきた.病理組織で真皮浅層から中層にbasaloid cellによる胞巣が多発し,一部は毛球に似た構造を示していた.母にも同症があることよりfamilial multiple trichoepitheliomaと診断した.液体窒素を試みたが効果が乏しく,月1回の炭酸ガスレーザー治療を行った.方法は1%キシロカインにて局所麻酔後,5.0J/cm2,0.1秒,single pulseにて数回照射した.皮疹は8か月でほぼ平坦化し,目立たなくなった.本疾患の治療に炭酸ガスレーザーは試みるべき手段の1つと考えられる.

参考文献

1) España A, et al: Arch Dermatol 143: 1209, 2007
2) 川崎 湊, 他: 皮膚臨床 48: 1631, 2006
3) 牧浦宗彦, 他: J Visual Dermatol 1: 624, 2002
4) Bari AU, et al: J Coll Physicians Surg Pak 14: 560, 2004
5) Shaffelburg M, et al: Dermatol Surg 24: 1154, 1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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