icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科64巻7号

2010年06月発行

文献概要

症例報告

Rippled-pattern sebaceoma

著者: 宮本園子1 伊藤孝明1 中川登1 山西清文1 木村鉄宣2

所属機関: 1兵庫医科大学皮膚科学教室 2札幌皮膚病理研究所

ページ範囲:P.493 - P.496

文献購入ページに移動
要約 59歳,女性.2007年3月に右側頭部の自覚症状を欠く丘疹が出現し,徐々に増大したため,当科を受診した.初診時,右側頭部に10×8mm大,黄赤色調,有茎性でゴム様硬の腫瘤を認めた.病理組織学的に,真皮から皮下脂肪組織にかけて存在する境界明瞭な結節状病変で,未分化な脂腺細胞に類似した基底細胞様細胞で構成されていた.腫瘍の一部では,腫瘍細胞が線維性の間質をはさんで平行に規則正しく配列するrippled-pattern(さざ波模様)を認めた.以上より,rippled-pattern sebaceomaと診断した.

参考文献

1) Troy JL, et al: Am J Dermatopathol6:7, 1984
2) Steffen C, et al: Neoplasms with Sebaceous Differentiation, Lea and Febiger, Pennsylvania, p349, 1994
3) Ackerman AB, et al: Dermatopathology: Practical & Conceptual8: 1, 2002
4) 坂口正展,他:皮膚臨床50: 1113, 2008
5) Misago N, Narisawa Y: Am J Dermatopathol23: 437, 2001
6) 安斎眞一,他:日病理会誌94:384, 2005
7) Kiyohara T, et al: Am J Dermatopathol28: 446, 2006
8) 山本純照,他:臨床61: 246, 2007
9) Ansai S, Kimura T: Am J Dermatopathol31: 364, 2009
10) Ohata C, et al: Dermatopathology: Practical & Conceptual7: 355, 2001
11) 石河 晃,他:日病理会誌20: 22, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?