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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科64巻8号

2010年07月発行

文献概要

症例報告

下腿に小紅色斑が集簇したサルコイドーシスの1例

著者: 上田喬士1 今泉あすか1 安部美穂1 沖山良子1 尾山修一1 佐藤勘治1 饗場伸作1 金子聡1 森山ゆうき2 勝岡憲生3

所属機関: 1横浜労災病院皮膚科学 2森山皮膚科 3北里大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.567 - P.569

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要約 29歳,女性.初診時,両下腿に拇指爪甲大までの紅色斑が多数集簇し,個々の紅色斑には乾燥性の薄いうろこ状の鱗屑が固着していた.病理組織学的には,表皮は過角化を伴い,真皮全層に非乾酪性類上皮細胞肉芽腫が多数みられた.両側肺門部リンパ節腫脹と血清ACE活性高値を認め,サルコイドーシスと診断した.サルコイドーシスは多彩な皮膚症状を呈するが,自験例ではうろこ状の薄い鱗屑が付着した小紅色斑が集簇し,魚鱗癬様にも見えた.

参考文献

1) サルコイドーシス診断基準改訂委員会:日サ会誌27: 89, 2007
2) 福代良一:現代皮膚科学大系第18巻, 中山書店, p277, 1984
3) 大野ますみ, 他:臨皮55: 6, 2001
4) 柳原康章, 他:皮膚臨床32: 1157, 1990
5) Mizushima J, et al: Eur J Dermatol7: 365, 1997

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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