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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科64巻8号

2010年07月発行

症例報告

下眼瞼外反を生じた巨大な皮膚混合腫瘍の1例

著者: 青木奈津子1 中島英貴1 三好研1 池田光徳1 佐野栄紀1 吉村彰人2

所属機関: 1高知大学医学部皮膚科学講座 2梼原町立国民健康保険梼原病院内科

ページ範囲:P.581 - P.584

文献概要

要約 74歳,女性.左頰部に約10年の経過で皮膚腫瘍が増大した.初診時,小児拳大で有茎性懸垂性の巨大な腫瘤を認めた.腫瘤の重みにより左下眼瞼は外反していた.茎部から腫瘍を全切除し,単純縫縮を行った.腫瘍細胞は真皮内に限局して密に増殖し,一部の胞巣内に管腔形成と,間質に粘液腫様の所見を認めた.以上の所見と腫瘍細胞に悪性所見を認めなかったことから,皮膚混合腫瘍と診断した.自験例の腫瘤が巨大化した原因は,患者が手術に対する恐怖心から受診を忌避したためであった.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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