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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科64巻8号

2010年07月発行

文献概要

症例報告

イミキモド5%クリームが奏効したbowenoid papulosisの1例

著者: 篠原綾1 山田玉靜1 涌田あすか1 松村由美1 十一英子1

所属機関: 1独立行政法人国立病院機構京都医療センター皮膚科

ページ範囲:P.615 - P.618

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要約 21歳,男性.陰茎の黒褐色丘疹を主訴に当院を受診.臨床所見,病理検査結果からbowenoid papulosis(BP)と診断した.液体窒素凍結療法を施行したが,明らかな改善はみられず,イミキモド5%クリーム(IM)外用を開始した.外用開始から2週間の間に,合計6回外用したところ,皮疹はほぼ消褪した.軽度の搔痒を除いて明らかな副作用は生じなかった.現在国内でIMは尖圭コンジローマのみ保険適用があるが,最近ではそのほかのヒトパピローマウイルス関連疾患や前癌病変,悪性腫瘍などにも使用が試みられている. BPの治療において,IM外用は有効な選択肢の1つとなりうると考えられた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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