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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科64巻9号

2010年08月発行

文献概要

症例報告

多血小板血漿療法が有効であった難治性皮膚潰瘍

著者: 高橋綾1 横川真紀1 池田光徳1 佐野栄紀1

所属機関: 1高知大学医学部皮膚科学講座

ページ範囲:P.655 - P.658

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要約 症例1:72歳,女性.うっ滞性皮膚炎のため,左下腿に潰瘍を生じた.症例2:78歳,女性.Sjögren症候群を合併した限局性結節性アミロイドーシスと診断されており,両下腿の結節が自壊後,潰瘍となることを繰り返していた.症例3:60歳,女性.限局型全身性強皮症と診断されており,左1趾腹に潰瘍を生じた.いずれも治癒が遷延している潰瘍であったが,多血小板血漿(platelet rich plasma:PRP)を外用し,2例で有効であった.各患者の末梢血およびPRP中の血小板数と成長因子を測定したところ,無効であった1例は,有効であった2例に比べて,末梢血中の血小板数が少なく,PRP 中の成長因子も低値であった.

参考文献

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7) Lynch SE, et al: J Clin Invest84: 640, 1989

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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