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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科64巻9号

2010年08月発行

文献概要

症例報告

膵癌を伴った皮下結節性脂肪壊死症の1例

著者: 青島正浩1 津嶋友央1

所属機関: 1富士市立中央病院皮膚科

ページ範囲:P.659 - P.662

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要約 75歳,男性.初診の約1か月前より両下肢に自発痛,圧痛を伴う表面紅褐色の皮下結節が多発した.結節は硬く球状に触れ,可動性は良好であった.組織学的にはghost-like fat cellを認め,皮下結節性脂肪壊死症と診断した.腹部症状はなくアミラーゼの上昇も軽度であったが,膵疾患の存在を考え精査した.その結果,リパーゼ,トリプシンなどの膵酵素値が著明に上昇しており,CTにて膵体尾部に膵癌が確認された.外科的治療の適応はなく保存的に治療したが,皮疹出現から3か月の経過で死亡した.本症は内臓疾患を発見しうる皮膚疾患の1つである.特徴的な臨床像,組織像を示せば,膵疾患について精査すべきである.

参考文献

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7) Ball N J, et al: J Am Acad Dermatol34: 362, 1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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