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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科64巻9号

2010年08月発行

文献概要

症例報告

Folliculosebaceous cystic hamartomaの1例

著者: 平井亜衣子1 盛山恵理1 福山國太郎1

所属機関: 1総合病院取手協同病院皮膚科

ページ範囲:P.677 - P.680

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要約 38歳,女性.十数年前より前額部に結節を自覚し,近医で粉瘤として経過観察されていた.当院でも粉瘤を疑い切除したところ,特徴的な病理組織像を認め,folliculosebaceous cystic hamartomaと診断した.本腫瘍は毛包脂腺系への分化を示す過誤腫として,1991年にKimuraらにより提唱された疾患概念であり,中高年者の頭部や顔面に多いとされている.今回,本邦において報告された症例のまとめを行ったところ,中高年の脂漏部位に多くみられる傾向があった.そのため,脂腺の密度や年齢による発達などが本腫瘍の発生に関与していると考えた.

参考文献

1) Kimura T, et al: Am J Dermatopathol13: 213, 1991
2) 松下祥子, 他:西日皮膚67: 572, 2005
3) Yamamoto O, et al: J Cutan Pathol21: 170, 1994
4) Yamamoto T, Yokoyama A: Eur J Dermatol5: 422, 1995
5) Hamada M, et al: J Dermatol3: 191, 2006
6) Schulz T, Hartschuh W: J Cutan Pathol25:354, 1998
7) 清水 宏:あたらしい皮膚科学, 中山書店, p24, 2005
8) 池田和人:日皮会誌101: 421, 1991
9) 増子倫樹:日皮会誌98: 443, 1988

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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