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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻11号

2011年10月発行

文献概要

症例報告

クロタミトン,ジイソプロパノールアミンによる接触皮膚炎症候群の1例

著者: 本多皓1 橋本玲奈1 高江雄二郎1 海老原全1 永尾圭介1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科

ページ範囲:P.838 - P.842

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要約 42歳,男性.右手首に湿布薬(セルタッチ®パップ)を貼布した3日後より,貼布部位に一致した掻痒を伴う紅斑とびらんを生じた.1か月後に左足首に同薬を使用したところ,貼布部にびらんを生じた後,全身に浮腫性紅斑が多発した.パッチテストにて陽性反応を示した,クロタミトン,ジイソプロパノールアミンによる接触皮膚炎症候群と診断した.これら2物質による接触皮膚炎症候群の報告は稀で,クロタミトンは自験例を含め2例,ジイソプロパノールアミンは自験例のみであり,文献的考察を加えて報告する.

参考文献

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14) Umebayashi Y:J Dermatol 32:145, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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