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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻11号

2011年10月発行

文献概要

症例報告

コリン性蕁麻疹出現から,10数年の経過で生じた特発性純粋発汗機能異常症の1例

著者: 大西正純1 高橋和宏1 赤坂俊英1

所属機関: 1岩手医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.843 - P.846

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要約 31歳,男性.15歳頃より運動後にピリピリした痛み,かゆみを持つ発疹がときおり出現していた.10数年経過し,全身の無汗を生じた.温熱,薬物による誘発試験は陰性であり,明らかな基礎疾患を欠き,組織学的に汗腺の異常がみられないことなどより,特発性純粋発汗機能異常症と診断した.自験例は発疹の出現から長期間経過後に無汗が出現し,治療により発汗がみられた後も有痛性の発疹が継続した.発疹の出現が心理的ストレスを伴う場面でのみ出現していることから,心理的因子が発疹の出現に関与していたと考えた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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