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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科65巻11号

2011年10月発行

文献概要

症例報告

疣状黄色腫の2例

著者: 信原桂子1 上原慎司1 石井正光1 中川浩一2 吉田康彦2

所属機関: 1大阪市立大学大学院医学研究科皮膚病態学 2大阪府済生会富田林病院皮膚科

ページ範囲:P.899 - P.902

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要約 症例1:80歳,男性.約1か月前から陰囊に軽度の出血を伴う皮膚結節が出現し,徐々に増大した.病理組織学的に表皮の乳頭腫状増殖を認め,真皮乳頭層に泡沫細胞が浸潤していた.免疫染色にてCD68が泡沫細胞の細胞質に陽性を示した.症例2:82歳,男性.約2年前より陰茎に無症候性皮膚結節が存在し,徐々に増大した.病理組織学的に表皮に過角化および乳頭腫状増殖,真皮乳頭層に泡沫細胞および形質細胞の浸潤を認めた.免疫染色では泡沫細胞がCD68陽性であった.以上より2例を疣状黄色腫と診断した.症例1は典型例であるが,症例2では陰茎に発生しており,この点について文献的考察を加えて報告する.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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